同じ土俵の上に立つ
彼は、無口であった。しかしてその内面に内包するものというのは、 まさに筆舌しがたいほどに豊かで、まじりあい、どろどろともしていた。 彼の瞬き一つに、本当はこの世に存在する全ての星の数ほどの理由と意味があり、 彼の吐息の一つには、この世のあらゆる感情とすべての色が込められていた。 彼の発す音は、言葉にするにはあまりにも濃密なものであったから、 そのような形にかえて他者にとらせることなどできなかったし、また必要もなかったのかもしれない。 否、本当は彼はそれを望んでいたし誤解を受けることを恐れていたし、他の者と同じ土俵でないということに不満を持っていた。 されど彼はかわらない。 その内面にさまざまなものをまた新しい色を加え、時には吐き出す息や瞬きにしながらも。 それは彼のスタンス。彼が決めたこと。 いつでも向こうの土俵に立つことができるということを知りながら、自分で選んだ。 どうしたら良いのだろう。 言葉に変えればそんな風に小さな問いをさまざまなうずまきとして抱えながら 彼はそうしている。 いつか、自分の方法で、それを世界へ伝える術を探しながら。 #
by le_coeur_juste
| 2008-10-26 22:55
| 寓話
生まれたところは都会でもなく、田舎でもなく、最初がそうだったから別に不満もなく。
ただ春と秋があるところは好きだった。 両親や、家族のことを聞かれればもちろんいろいろとエピソードも浮かぶし、 言葉で輪郭を与えることはたやすい。 普通かといえば、それは否定したいような否定しがたいような。 きっと他の人も個人個人に持つような、そんな感想なんじゃないかなぁと思う。 日が昇れば起きて、月が上にあがる頃には眠って。 脈を打って息をして、歩いて、見て、食べて、触って、匂いをかいで、耳を澄ませて。 誰かと出会ったり、好きになったり、何かを知ったり、見つけたり。 いいこともわるいこともそうやって当たり前みたいに。 同じことの繰り返しの中で同じことなんて一度もない日々を重ねて、ここまで。 これからのことはわからないけど、一秒前までわからないの部分が今になって後ろに過ぎていく。 でも本当はそういうことじゃなくて、 24hの中にいるわけでも、一瞬一瞬だけじゃなくて、 自分すべてで生きている。過去も現在も未来も。一挙手一投足も、何を考え何を感じたかも。 日と共に起きて星とともに眠る。歌う、話す、聴く、考える、伝える、纏める、改善する、誰かと、あるいは何かと。一人でいる時でさえ。 そうやって開いた己でひっかけた何か。咀嚼し蓄え発信していく、行動しているということ。 しゃがんで泣いて一歩も動けなくても脈打つ鼓動から、小さな身震いまで含めた一挙手一投足から 自分が震わした何かが誰かにぶつかって、そしてまた波紋になって広がって 時には自分に帰ってくる。 それを繰り返して。 #
by le_coeur_juste
| 2008-10-21 21:33
眠れる鉄の森(久留里さま)
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by le_coeur_juste
| 2008-09-16 21:54
| いっぺん
本ページ、本文及び横っちょの紹介文の上に挿入される画像は九園が撮ったものを使用しております。
へたっぴいながらも気に入ってるものもあります。文章も同じく。 テンプレートについては当然エキサイト様のものですし、 当方での配布はしておりませんので、(ないとは思うのですが)無断転載をしないで下さい。 もし九園関連で使ってみたいーという方おりましたらば、お手数ですがコメント等で一度ご相談ください。(なんだか自惚れ度高く感じたので、こう記事流してから書くチキンな私です☆意味あるのか!あるのさ!) なお、クルジュらに関する世界設定につきましては、久留里さまの眠れる鉄の森さまの世界をおかりしております。 http://2nd.geocities.jp/whiteoutxxx/ (2009年4月をもって閉幕されました。上記アドレスは眠れる鉄の森様においてのログ保管、及び新たに開設されたサイトさまのミラーサイトを兼ねられた「caph」様になります) 細部に神が宿るというか、人と人が世界の潮流の中で化学反応を起こす魅力的な世界についてもし創作意欲がかきたてられる方がおられましたらば、 上記URL御本家さまにて注意条項を確認したうえで。 これから繋げていく(いきたいと思っている…!)眠れる鉄の森様をはじめたとした超素敵サイト様においても各サイトマスター様が創られた大切なものです。 ぜひ飛んでいただきたい反面(超素敵だから)、どうぞマナー厳守でよろしくお願いいたします。 (という私もぜひ気をつけたい。気をつけていきたい…!) ちなみにここの文字が青いのは、記憶に残りやすい色らしいからです(笑)どーでもいいか #
by le_coeur_juste
| 2008-09-12 21:57
| いっぺん
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